失語症言語治療の理論と実際 第3版 Third Edition LANGUAGE INTERVENTION STRATEGIES IN ADULT APHASIA

著者・編者:Roberta Chapey  監修 河内十郎・河村 満 監訳

判型・価格・発行年: B5判 860頁 18,000円 2003年

内容紹介:

本書の特徴は、第一に失語症患者に対するさまざまな治療モデルが、臨床的、実験的データを加えて詳述されていること。
第二にそれぞれの治療法に従った治療計画のたてかたや訓練課題が例示されていること。
第三に本書の著者らの観点が今までの言語病理学の枠組みを超えて、心理学、言語学、情報理論学等、さまざまな範囲に及んでいる点だが、三版は4セクション33章という構成のもと、質的にも量的にも初版を遥かに凌駕している。

W.W.Amster, D.R.Beukelman, J.R.Duffy, K.P.Kearns, R.J.Love, B.E.Porch 他アメリカを中心とした失語症治療界の重鎮らによる総力を結集。
訳者は日本における失語症研究の第一線者。
失語症治療の領域で現在考えられるすべての問題を網羅する、医師、言語療法士をはじめ、学生、看護士、作業療法士ら失語症言語治療に携わるすべての人必読の書。

 
*失語症の評価、検査に利用可能な付録も掲載


目次:

第1部 基礎的考察
1章 成人失語症の言語治療を開始するにあたって
2章 脳卒中リハビリテーションの医学的側面
3章 脳画像診断と失語症リハビリテーションへの応用:CTとMRI
4章 成人における言語障害の評価
5章 失語症の鑑別診断
第2部 成人失語症者に対する言語・コミュニケーション治療アプローチ
6章 失語症の治療モデル
7章 Schuellの刺激法
8章 PICAの結果にもとづく失語症言語治療
9章 言語を主体とした訓練法:失語症への心理言語的アプローチ
10章 認知分析の役割
11章 認知療法:認知・記憶・収束的思考・発散的思考・評価的思考の刺激
12章 語用論と治療
13章 成人失語症者への環境システムアプローチ
14章 機能的コミュニケーション訓練
15章 失語症のグループ訓練:理論的・実践的考察
17章 失語症者の拡大・代替コミュニケーション
18章 失語症者によるアメリンドコードの使用
19章 メロディックイントネーションセラピー
20章 失語症治療における右半球の役割
第3部 特異的障害に対する言語方略 
21章 流暢性失語症者のマネージメント
22章 非流暢なBroca失語の治療
23章 全失語の治療
24章 後天性読字障害の訓練
25章 失語症患者における書字障害の治療
26章 失語に伴う神経運動性発話障害の性質と治療
第4部 失語症に関連する障害の治療
27章 脳卒中による嚥下障害の治療
28章 右半球損傷に合併するコミュニケーション障害
29章 痴呆に関連した神経性コミュニケーション障害の管理
30章 閉鎖性頭部外傷に随伴するコミュニケーション障害
第5部 成人失語症治療をめぐる職業的考察 
31章 研究原理の言語治療への応用
32章 さまざまな職種の提携によるチーム治療
33章 エピローグ:未来-優れたものへの不断の挑戦