精神医学と精神科医療を語る 専門家12人の実録

著者・編者:マイケル・シェファード 監修 藤森英之 訳

判型・価格・発行年: A5判 290ページ 3,000円(本体価格) 2021年7月31日

内容紹介:

本書はロンドン大学精神科教授、Michael Shepherdが監修した”Psychiatrists on Psychiatry”, Cambridge University Press 1982 の全訳です。専門の領域や仕事の場の違うベテラン精神科医12 人が、それぞれ略歴を述べ、精神医学・医療の現状をどう捉えるか、またそれを拠り所に、この領域の今後の見通しを語っています。そして各人の論旨を明確にするため三つの点に絞って、監修者と執筆者の間で一問一答の応対があります。(略)
 ある時代の精神医学と精神科医療の実態を記録しておくことは、後世の精神医学や医療史の専門家に参考資料(史料)となるばかりでなく、精神科医が日常の臨床を熟慮し、あるがままの現況を掘り下げる際にも意味がありますここで具体例を付け加えるなら、精神科治療に初めて抗精神病薬が導入されて30 年になる1980 年代初頭の精神科医療の実情と、現在の精神科医療や精神医学が抱える問題との間に、どれだけ変化や違いがあるかを確かめるだけでも有意義だと考えます。
 精神科医の間では見解の相違は日常茶飯事です。本書では、精神「医学観」を異にする寄稿者が、長年にわたる経験と知識を土台に、それぞれ忌憚のない見解を語っています。(訳者あとがきより)

目次

はじめに(マイケル・シェファード)
1.マンフレート・ブロイラー
2.アンソニー・クレア      
3.ロイ R.・グリンカー Sr
4.ハインツ・ヘフナー
5.アッセン・ジャブレンスキー
6.シーマル・ケティー
7.トーマス・ランボー
8.ピエール・ピショー
9.ジョン・ロマーノ
10.エリク・ストレムグレン
11.ハンス・ストロツカ
12.デイビッド・ワット
人名索引        
訳者あとがき(藤森英之)