刑事精神鑑定講義
判型・価格・発行年: A5判 790頁 10,000円 2004年
内容紹介:
本書は冤罪,誤診,詐病,鑑定の対立等の問題を含む5つの歴史的な事件を通して精神鑑定の陥ってきた誤謬をたどりつつ精神鑑定の意味を問いかけた第一部,著者自ら担当した162件の精神鑑定のなかから抽出した10の事件を鑑定人の視点を織り込みつつ詳述し,被疑者との信頼関係が大切といわれる鑑定の実際を,人間的な機微を交えて著した第二部,鑑定書の書き方などの実務を紹介するとともに鑑定人の資質や精神鑑定をめぐる諸問題を論じた第三部で構成されている。
心神喪失者等医療観察法が公布され,その確立が急がれる『司法精神医学』に資する書として注目される一書。
目次:
第1部 | 私が教えられた精神鑑定 |
第1講 | 帝銀事件と精神鑑定 |
第2講 | 島田事件と精神鑑定 |
第3講 | 島田事件と精神鑑定 |
第4講 | 大本教と精神鑑定 |
第5講 | 連続幼女誘拐殺人事件と精神鑑定(内沼幸雄・関義夫) |
第2部 | 私の精神鑑定例から |
第6講 | 大量の美術品収集事件 |
第8講 | 空想虚言者の連続詐欺事件 |
第9講 | 覚せい剤殺人事件 |
第10講 | 病的酩酊強盗未遂事件 |
第11講 | 自白の信憑性が問われた事件 |
第12講 | 母親の嬰児殺し事件 |
第13講 | テレビ騒音殺人事件 |
第14講 | 連続放火窃盗事件 |
第15講 | 連続幼女陵辱事件 |
第3部 | 精神鑑定をめぐって |
第16講 | 刑事精神鑑定とはなにか |
第17講 | 精神鑑定者の刑事責任能力 |
第18講 | 精神鑑定書の書き方 |
第19講 | 触法精神障害者の処遇はいかにあるべきか |
第20講 | 民法と精神鑑定 |
第21講 | 弁護士から見た刑事精神鑑定(北潟谷仁) |
第22講 | 精神鑑定は何のためか |